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むかしばなし

隣村・柳谷のむかしばなし
子供の頃、おばあちゃんに狸や狐に化かされるから気ぃつけやぁー と話を聞かされたが昔は結構そういうことがあったのかなあ。(熊野市史より)
<木挽きと古狸>
 昔、一人の木挽きがいた。毎日毎日一人で小屋にいると狸がおかみさんになって訪ねて来る。「トト、子供負うて来た」というので毎日ご飯を食べさせていた。カカとトトは囲炉裏に向かい合って座っていた。するとジャージャーと音がする。それは毛の焼ける音だった。男はカカと違うと気づいて、ある日、丸い石を焼いておいた。その日もカカが「庄屋からジョウノを持って来いといわれた」とやって来た。男は「ご飯を食べて行け」といった。カカは子供にも食べさせてやった。その日も毛が焼ける音がしていたのでやっぱりおかしいと思い、焼けた石を、「赤だんごをやろう」といって火箸ではさんで手の中にのせてやった。すると、「ワァー トトは焼いたよ」と泣いてカカは逃げて帰った。男はこれは本物のカカじゃないのかと心配になって家に帰ると、カカは子を背負うて家のことをしている。男は「山に来やせなんだか」と聞くとカカはいかないと答えた。「狸は床下に入るものだから床下で死んどるかも」というので行ってみると大きな古狸が切り株をかずらで背おうて死んでおった。〔神川ー柳谷〕

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